中脳黒質

脳内の中脳黒質におけるドパミン産生細胞が変性、脱落しているパーキンソン病の患者さんの特徴です。ドパミンは脳内における神経伝達物質のことを言います。パーキンソン病患者さんでは、発症時に既に中脳黒質のドパミン産生細胞の80%程度が脱落しており、パーキンソン病において、この中脳黒質細胞が脱落する機序については、まだ解明されていません。

変性脱落

神経変性疾患とは脳や脊髄にある神経細胞のなかで,ある特定の神経細胞群(例えば認知機能に関係する神経細胞や運動機能に関係する細胞)が徐々に障害を受け脱落してしまう病気です。残念ながらまだ原因はわかっていません。脱落してしまう細胞は病気によって異なっています。大きく分けるとスムーズな運動が出来なくなる病気,体のバランスがとりにくくなる病気,筋力が低下してしまう病気,認知能力が低下してしまう病気などがあげられます.パーキンソン病は、この変性脱落による症状です。

PD

Parkinson’s Disease(パーキンソン病)の略でPDと称しております。

視床下核(STN)

subthalamic nucleusの略称でSTNと呼称
DBS治療で刺激を行う脳の部位を言います。パーキンソン病患者さんへの治療で最も選択されている部位になります。

淡蒼球(GPi)

DBS治療で刺激を行う脳の部位を言います。パーキンソン病患者さんやジストニアの患者さんに対して選択されている部位になります。

運動障害ユニット

パーキンソン病患者さんに対するDBSの適応評価、実施については、脳神経内科、脳神経外科、精神科、リハビリテーション、薬剤師、看護師からなる専門チーム(運動障害ユニット)を言います。

定位脳手術装置

DBS治療で必要な頭部を固定する装置です。

局所麻酔

完全に眠ってしまう全身麻酔とは異なり、意識がしっかりあるか、軽い眠り(鎮静・鎮痛の状態)の状態になる麻酔のことです。

定位脳手術フレーム

DBS治療で必要な頭部を固定する装置です。

レボドパカルビドパ持続経腸投与療法(デュオドーパ)

パーキンソン病の新しい治療法で、内視鏡を使用して胃ろうを造設し、空腸までチューブを挿入します。そのチューブに体外式のポンプをつなぎ、レボドパ・カルビドパ製剤を持続的に投与するデバイス補助療法の一つです。

振戦

手や足のふるえの症状です。

固縮

手足の筋肉がこわばる症状です。

無動症状

身体の動きが遅くなる(少なくなる)症状です。

ジスキネジア

身体が勝手にくねくねと動く症状が出ることです。口に症状が現れることもあります。

ジストニア

無意識に筋肉がこわばってしまう不随意運動です。ジストニアは、局所性ジストニア、全身性ジストニアなどに分類され、ジストニアの症状は、手や足、首や体幹など様々な箇所に症状が現れます。

ウェアリングオフ

薬が効かない時間が出てくることを言います。